ババン時評 安倍政権の負の遺産

「金融緩和の出口、先送りされた財政再建、政治の信用の失墜、次の首相は、安倍政権の負の遺産に直面します」(石破茂氏、9月29日・朝日新聞)。勝手に言いかえれば、負の遺産とは、アベノミクスの行き詰まり、閉塞感の漂う経済政策、藪の中のモリカケ問題だ。

経済政策のイロハは、財政政策と金融政策の2本柱だが、安倍首相の経済政策は、黒田日銀の金融緩和に頼った、あなた任せの経済政策であり、政府のやるべき財政政策はお寒い限りだ。安倍首相は、景気は上向いているとあれこれ数字を並べるが、これは経済活動のダイナミズムがもたらしたもので、安倍首相のお手柄とは言えないだろう。

で、石破氏は、安倍さんの次が「誰になるかはさておいて、次代の自民党を担う政治家と、次の世代の国民のために、嫌なことは取り除いておきたい。それが私の使命感です」と言い、「捨て石になる覚悟」?を語る。(2018・9・29)