ババン時評 続いて川金ダンパー不正

先に「またまた出ましたデータ改ざん」というテーマで、KYBの耐震・制振ダンパーの検査データ改ざん事件を書いたが、続いて同業界の川金HDのデータ不正が発覚した。担当者は納期などの関係で品質がおろそかになったと謝罪した。コストと納期のムリが品質にシワ寄せされたのだ。

ここ数年、日本企業における品質データの改ざん事件が続発している。納期に迫られて、適当に検査データをゴマカシ、適正な検査に合格した製品のように偽装して出荷するのである。こうした検査データのゴマカシは、生産管理の3本柱である、「原価」「品質」「納期」に関して、原価すなわちコストの削減要請と、厳しい納期を優先して、ゴマカシの効く品質管理にシワ寄せがくることが根本的な原因だ。

先考「またまた出ましたデータ改ざん」に、そのあたりのことを少し詳しく書いた。「ババン時評」と「ババンG」を読んでほしい。(2018・10・25 山崎義雄)