ババン時評 マイクロソフト営業への疑問

パソコンの扱いに弱い当方ではあるが、通常は、ソフトを更新した場合などで新たに「サインイン」が必要な場合、PCを開いた最初の画面、風景写真をバックにして中央に「時刻」や当方「個人名」などが表示された画面の「パスワード記入欄」にパスワードを入力して「サインイン」完了、「初期メニュー画面」が開く―はずだった。

しかし今回はグーグルではなくいきなりマイクロソフトに画面を占領され、マイクロソフトでの「サインイン」が求められた。しかもサインインの必要性も感じられない日常的な状態でパソコンを開いたら、いきなりマイクロソフト画面が立ちふさがったという感じだった。

しかたがないので、昔使っていたマイクロソフトの「パスワード」と思しきものを入力してみたのだが「違います」ということで、何度かやり取りした後、マイクロソフト側から指令されたのは、マイクロソフトの「メールアドレス」に「ピンコード」を送信したのでその「コードを使って再度サインインしてください」との指示だった。しかしそう言われてもまだ肝心の「スタートメニュー」画面が立ち上がっていない段階なのだから、メールを開いてマイクロソフトから送信された「ピンコード」を読むことはできない。

それ以後の3~4日、そちこちへ電話して解決策を尋ねる。マイクロソフト、グーグル、パソコンのDEL、ヤフーBB、NTTリモートサポート―。まず電話番号を探すことが簡単ではなく、やっと探して電話しても有人では相談に乗ってくれずパソコン対応に誘導される。唯一、NTTリモートサポートだけが3回、3人のプロが有人対応で相談に乗ってくれたが解決策は見当たらなかった。NTT-は、こちらのパソコンに入ってくれればいつも難問を解決してくれるのだが、今回はこちらのパソコンに入れなかったこともあって解決に至らなかった。

最後の頼みの綱とパソコン購入先のヤマダデンキのPCサポートサービスにパソコンを持ち込んで有料サポートをお願いした。サポートに当たった担当者が、これまでのいきさつや当方のメモ書きしたグーグル用のメールアドレスやアカウント、パスワード、それにだいぶ以前のマイクロソフト用のメールアドレスやアカウント、パスワードなどや、自分用に書き散らしていたA46枚ほどのメモなどをパラパラとめくって、「これかな」とか言いながら、4桁の数字に見当を付けて、PC画面の「ピンコード記入欄」に打ち込むと、なんと今までびくとも動かなかった画面がパッと開いて「スタートメニュー」画面が立ち上がった。所要時間数十秒。相談料金4,400円。神対応に驚くとともに、ここ数日の悪戦苦闘を思えば料金も高くはない。

早速メールを開いて見たら、なぜかマイクロソフトからのコード送信は入っておらず、グーグルから「Galaxy A20 デバイスで、あなたの Google アカウントへの新しいログインが検出されました。ご自身によるものであれば、何もする必要はありません。ログインに心当たりがない場合は、アカウントを保護していただけるようサポートします」とあった。強引なマイクロソフト営業に抵抗を感じながらもしばらくは軍門に下るしかない。(2023・7・21 山崎義雄)