2020-08-01から1ヶ月間の記事一覧

ババン時評 安倍改憲論議を引き継げ

持病の潰瘍性大腸炎の悪化で心ならずも辞任することになった安倍首相。毀誉褒貶はあったが世界に通用する宰相であったことは間違いない。記者会見では、持論の改憲が進まなかったことについて「世論が盛り上がらなかった」と悔しさをにじませたが、その大き…

ババン時評 許せぬ“逃げ得ゴーン”

新年早々の大ニュースとなったのは元日産会長で保釈中のゴーン被告の逃亡劇だった。その後ゴーン被告の動向はあまり報じられなかったが、今月、彼による日産経費の私的流用10億円が新たに発覚して大きく報道され、彼の近況も話題になった。この間も彼は故郷…

ババン時評 お坊さんアラカルト

お盆の時期だから、お坊さんの話。お坊さんの話はけっこう“在庫”があり、すでに書いた話もあるが、変哲もない話からまじめな話まで、思いつく例を5つほど紹介する。 知人の女性が今よりもう少し若かったころ?‼ 郷里に帰る飛行機で、僧衣で60前後の坊さんと…

ババン時評 続 天皇に終戦を具申した男

これは先の「天皇に終戦を具申した男」の続きである。信じられないことだが、天皇は、沖縄攻防戦のさ中にあってもまだ日本軍による最後の一大決戦に期待して、「総攻撃はいつか」「総攻撃はまだか」と周囲に尋ね続けた。天皇は沖縄戦で日本が勝つと信じてい…

ババン時評 天皇に終戦を具申した男

戦後75年の夏、表面的には平和な夏である。しかし75年前、もし広島、長崎への原爆に続く第3の原爆投下を受けるまで、あるいはそれを受けたのちまで、狂気の軍部が一億玉砕の本土決戦をしていたら、さらに数年間、国民は地獄の底を這いまわり、この戦後75年が…

ババン時評 敗戦75年、漂うキナ臭さ

敗戦75年目の夏である。敗戦翌年の東京裁判は、「平和への罪」という新たなルールを適用しての勝者による裁きの正統性が、いまだに歴史的な疑問として残る。それにもまして東京裁判を通じて明らかにされたのは、勝者の側も敗者の側も含めて歴史的に過ちを繰…

ババン時評 禅の鋭さか浄土の許しか

古典落語の「蒟蒻問答」は、ニセ坊主の蒟蒻屋六兵衛が、旅の僧と禅問答をする話である。何を問いかけても無言で対応する六兵衛に、「禅家荒行の無言の行」だと取った旅僧が、しからばと所作で問う。まず僧が両手で輪を作って示すと、六兵衛は両腕で大きな輪…

ババン時評 李登輝総統逝去に思う

日本びいきで知られた台湾の李登輝元総統が逝去した。安倍首相は「自由と民主主義、人権そして普遍的な価値を築かれた」と哀悼のメッセージを発した。だが李登輝氏の葬儀には台湾との国交がないという理由で国や政府を代表する使者の弔問は行わないらしい。…

ババン時評 中国“盗用”技術の転用先

中国の技術盗用に対する世界の警戒が強まっている。米国は、情報流出を防ぐために中国「ファーウェイ」の締め出しを決めたが、これに続き英国が2027年までにファーウェイ機器を排除するとし、フランスも28年までにファーウェイの全製品を排除するという。米…

ババン時評 “盗用”軍事技術の中国

中国の“盗癖”は広く知られれているが、先ごろ米国で中国籍のハッカー2人が逮捕・起訴された。ハッキングの対象企業はIT関連や医薬品のほか、軍事関連など幅広い業種に及び、新型コロナウイルスのワクチンや治療薬の研究企業も標的になっていた。被害は日米…