2020-04-01から1ヶ月間の記事一覧

ババン時評 背中で生きる人生

昨年3月に92歳で死去した俳優・織本順吉さんは、存在感のある俳優で、映画、テレビ、舞台などで幅広く活躍した。映画では深作欣二監督作品の常連だった。ご自身は「刑事役もヤクザ役もそう変わりはない。人間である以上、内面にはどこか共通する部分がある…

ババン時評 コロナ防止の旗手は中国?

あるテレビ番組で、知識人?で常連コメンテーターの一人が、コロナ対策でトランプ大統領は世界的な役割を何もやっていない。一番頑張ってやっているのは中国だ、と言っていた。見当はずれで中国の思うつぼにハマる発言だ。 たしかにトランプの自国第一主義の…

ババン時評 東北人の自制心と忍耐力

この小文を発表する4月半ばの時点で、唯一、コロナ禍に見舞われずに頑張っているのは岩手県だけだ。私の郷里でもあり、なんとかこのまま頑張ってもらいたいと願うばかりだ。岩手に限らず東京など都会で暮らす東北出身の高齢者は、生まれ故郷の東北弁に劣等感…

ババン時評 発言時代×聞く耳喪失=SNS

昔?評論家の大宅壮一が、テレビの出現で日本人は「一億総白痴化」すると予言したことがあるが、今はSNS(ネットの交流サイト)の拡大などで「一億総発言時代」である。そのSNSで最も手軽な発言手段がツイッターだ。自分の意見をツイートするだけでなく、他…

ババン時評 エモい時代のヤバい日本語

いま若い世代で「エモい」という言葉がはやっているという。ようやく「キモい」を知った程度の中高年者にはまだ耳慣れない「エモい」だが、こちらは気持ち悪いという意味の「キモい」や「ウザい」と違って、素直な感動や肯定的な感情・心情を表現する言葉ら…

ババン時評 世の中は食うて糞して―

元日展理事長の日本画家、鈴木竹伯さんが逝去した。現日展理事長の奥田小由女さんが新美術新聞(3・21)に追悼文を寄せている。そして竹伯さんの言葉を引用して、「私は朝起きると真っ先に画室に入るんです。朝の仕事はとてもいいんです」といつも話しておら…

ババン時評 中國“帝国主義防災”の危険

中國の習近平政権は、国内のコロナウイルス封じ込めに成功したとして、コロナ感染の拡大に苦しむ多くの国々に対して、医療チームの派遣や支援物資の提供を進めている。支援を申し出た国はすでに80数か国に及ぶという。コロナ対策のリーダー、世界最大の支…