2021-05-01から1ヶ月間の記事一覧

ババン時評 生かされる間、生きる

一向に衰える気配を見せない新型コロナウイルスの禍で、不条理な「死」というものについて、身近に考えさせられる今日この頃である。そんな折りに、よく手書きで長文の手紙をくれる先輩のYさんから、『最近「死」ということを考えるようになりました』という…

ババン時評 抗えぬものへの対処法

人生において、人間社会を生きていく上において、抗(あらが)い難いこと、甘んじて受容するしかないことは誰にでも起きる。強者と弱者で「勝率」に相当な開きはあるだろうが、強者といえども百戦全勝とはいかない。奢れるものは久しからず、「盛者必衰」で…

ババン時評 外国人が日本人になるまで

日本の将来にとって一番の問題は、少子化による人口減少であり、日本が“自力”で人口を増やせないとすれば、有効な解決策は移民の受け入れしか方法がないということになりそうだ。そしてその人たちにどのように日本社会や文化に溶け込んでもらうかということ…

ババン時評 マルクスの亡霊が出た

今、だいぶ売れている一書に、斎藤幸平著『人新世の「資本論」』(講談社新書)がある。表紙には当代きっての論客達の賛辞が並ぶ。本書のミソは、晩年のマルクスがたどり着いた(そして未公開だった)「脱成長コミュニズム」構想だ。それは、「協同的富」を…

ババン時評 移民受入れ以外に未来なし

早くから問題が見えていたのに、何ら有効な手を打たずにいた、というより打てなかったのが、少子高齢化による人口減と労働力不足の解消策だ。フランスの歴史・人口学者のエマニュアル・トッドさんは、30年以上も日本に向けて事の重大性を警告してきたが、受…

ババン時評 「正直、困惑」した文大統領

元慰安婦らが起こした裁判の思いがけない判決に、文在虎大統領が「正直、困惑している」と語った。今年に入って、韓国ソウル中央地裁で日本を相手どって元慰安婦が起こした2つの賠償請求裁判の判決がそれぞれ1月と2月に出た。ほぼ同じ訴訟内容で、しかも同じ…