2023-01-01から1年間の記事一覧

ババン時評 無頼のブン屋 西山太吉逝く

数奇の運命をたどった元新聞記者・西山太吉さん死去のニュースが大きく報じられた。2月24日、北九州市の介護施設で死去、91歳だった。西山さんは元毎日新聞記者で、1971年の沖縄返還時における日米密約をすっぱ抜いた外務省機密漏えい事件で有罪となっていた…

ババン時評 日本共産党の本性チラリ

やはり共産党の正体は分かりにくい。先ごろ著書で党首の公選制を求めたジャーナリストでもある党員が除名処分を受けた。これを「言論封じだ」などとして批判した大手マスコミに、長年トップの座にある志位和夫委員長が噛みついた。「朝日に指図されるいわれ…

ババン時評 「反撃能力」が立民の試金石

政策提言をやめて批判政党に先祖返りした立憲民主党の情けなさが目にあまる。泉代表は党内左派系の壁に阻まれて憲法改正論議もままならず逃げの一手でこれまできたが、目下の政局でも自衛隊の反撃能力(敵基地攻撃能力)の問題で明快な判断を迫られながら結…

ババン時評 後絶たぬLGBTの問題発言

相変わらずLGBT(性的少数者)に関する政治家の問題発言が後を絶たない。今度は、岸田首相が信を置く荒井勝喜首相秘書官がオフレコで記者らに語った、同性カップルが「隣に住んでいたら嫌だ」などとするLGBT差別発言が問題となった。数年前には杉田水脈(み…

ババン時評 死にゆく人が求めるもの

よく「自殺する」ことの前置きに「世をはかなんで」という決まり文句が使われる。その意味は、この世を頼りなく空しく思って死を選ぶということになるのだが、これではあまりに観念的で自殺者の深刻な状況とかけ離れているように思われる。近年の自殺者数は…

ババン時評 徴用工で尹大統領韓国も迷走か

やはり韓国という国は厄介だ。このほど韓国政府が開いた元徴用工問題をめぐる公開討論会(1・12)が大もめにもめたという。韓国最高裁が日本企業に命じた賠償金の支払いを韓国政府傘下の財団が肩代わりするという尹錫悦政権の解決案に原告側が強く反発したよ…

ババン時評 中国よ学べ 台湾攻略はムリ

「かつてはほとんど考えられなかった米中開戦は、いまや安全保障の世界では当たり前の議論となった」と強調するのは、米シンクタンクの戦略国際問題研究所(CSIS)がこのほど発表した報告書である。時事通信によると、CSISは、中国が2026年に台湾に侵攻する…

ババン時評 「異次元の少子化対策」に異議

異次元とは、従来にない、とでもいう意味だろうが、岸田首相は、新年早々に「異次元の少子化対策」構想を打ち出した。そのために小倉少子化相を座長とする関係省庁会議を設置し、①児童手当など経済的支援の強化、②学童保育や病児保育、産後ケアなどの支援拡…

ババン時評 慈悲の風よあまねく吹き渡れ

令和5年の年明けにこんな話はどうだろう。落語の「寿限無」は、生まれた息子にとびっきりめでたい名前をつけたいと和尚に相談する。できた名前が、寿限りなしで無限に生きる「寿限無」に始まり〈寿限無寿限無、五劫のすり切れ、海砂利水魚の水行末、雲来末、…