ババン時評 厄介な腫れ物「憲法9条」

第4次安倍改造内閣で、憲法改正推進本部長に下村博文氏が起用された。安倍首相の目指す改憲は、9条2項の「戦力不保持」に反する「戦力を持つ自衛隊」を認知しようというもの。そしてその「戦力」は、憲法上にいう「戦力」ではないと“強弁”するややこしい「戦力」である。

しかし、改憲反対の野党は、安保法制を廃止して平和憲法に立ち返れというが、中国や北朝鮮など、力にモノを言わせようという相手に、「戦争放棄」「戦力不保持」の旗を掲げて話し合おうというのはムリな話である。

幸い現下の危機への対処には強固な日米協定と安保関連法制がある。憲法改正の「国民投票」を急ぐ必要はない。憲法改正は、まともに9条の改正を論議すべきだ。9条を、政治家も迷う腫れ物にせず、専守防衛自衛権をベースにした戦力の保持について、国民の「国語力レベル」で解る論議を進め、国民の理解と選択を待つべきではないか。(2017・10)

これについては、山崎義雄のHP「ババンG」に小論『厄介な腫れ物「憲法9条」』があります。ご一読下さい。