2020-01-01から1年間の記事一覧

ババン時評 ひと山超えてどこへ行く

コロナ禍の先行きはまだまだ予断を許さないが、ようやく第1波のピークを越えたとして、安倍政府は39県に対して緊急事態宣言を解除した。同時に、政府の専門家会議が地域振興とともに新たな警戒態勢を要請する新提言を発表した。新型コロナ対策は新たな段階を…

ババン時評 コロナ下のパチンコ野郎

コロナの蔓延する中で、休業要請を無視して営業するパチンコ店が繁盛?している。開店前からパチンコマニアが店頭に列をなす。自治体が要請する“三密”回避に協力して外出を控える市民の眼には異様なものに見えるのだが、彼らは何を考えているのだろう。 たと…

ババン時評 隠れ蓑着る「憲法9条」

安部首相は焦りを感じているだろうが、憲法改正の動きはにぶい。安倍首相の本心・本音は間違いなく9条2項の「戦争放棄」条項の削除である。すなわち石破茂元幹事長の主張と同じだ。しかし「戦争放棄」条項の削除は、公明党と決別しない限り言い出せない。…

ババン時評 感染対策をリードする中国?

読んだ人も多いだろうが、読売新聞社に中国・孔鉉佑駐日大使から、今次の新型コロナウイルス感染症対策に関して、「助け合って難局を乗り切ろう」と呼びかける一文が寄せられたという。駐日大使名の意見という形ではあるが、習政権のアナウンスと取っていい…

ババン時評 コロナ「長丁場」の終点は?

“目くじら立てる”とは古い言い回しだが“長丁場”も古い。目くじら立てるほどのことではないかもしれないが、5月1日、政府のコロナ対策専門家会議が、コロナ対策は「長丁場」になると提言した。なぜ「長丁場」なのか。なぜ「長期戦」などの表現ではいけないの…

ババン時評 背中で生きる人生

昨年3月に92歳で死去した俳優・織本順吉さんは、存在感のある俳優で、映画、テレビ、舞台などで幅広く活躍した。映画では深作欣二監督作品の常連だった。ご自身は「刑事役もヤクザ役もそう変わりはない。人間である以上、内面にはどこか共通する部分がある…

ババン時評 コロナ防止の旗手は中国?

あるテレビ番組で、知識人?で常連コメンテーターの一人が、コロナ対策でトランプ大統領は世界的な役割を何もやっていない。一番頑張ってやっているのは中国だ、と言っていた。見当はずれで中国の思うつぼにハマる発言だ。 たしかにトランプの自国第一主義の…

ババン時評 東北人の自制心と忍耐力

この小文を発表する4月半ばの時点で、唯一、コロナ禍に見舞われずに頑張っているのは岩手県だけだ。私の郷里でもあり、なんとかこのまま頑張ってもらいたいと願うばかりだ。岩手に限らず東京など都会で暮らす東北出身の高齢者は、生まれ故郷の東北弁に劣等感…

ババン時評 発言時代×聞く耳喪失=SNS

昔?評論家の大宅壮一が、テレビの出現で日本人は「一億総白痴化」すると予言したことがあるが、今はSNS(ネットの交流サイト)の拡大などで「一億総発言時代」である。そのSNSで最も手軽な発言手段がツイッターだ。自分の意見をツイートするだけでなく、他…

ババン時評 エモい時代のヤバい日本語

いま若い世代で「エモい」という言葉がはやっているという。ようやく「キモい」を知った程度の中高年者にはまだ耳慣れない「エモい」だが、こちらは気持ち悪いという意味の「キモい」や「ウザい」と違って、素直な感動や肯定的な感情・心情を表現する言葉ら…

ババン時評 世の中は食うて糞して―

元日展理事長の日本画家、鈴木竹伯さんが逝去した。現日展理事長の奥田小由女さんが新美術新聞(3・21)に追悼文を寄せている。そして竹伯さんの言葉を引用して、「私は朝起きると真っ先に画室に入るんです。朝の仕事はとてもいいんです」といつも話しておら…

ババン時評 中國“帝国主義防災”の危険

中國の習近平政権は、国内のコロナウイルス封じ込めに成功したとして、コロナ感染の拡大に苦しむ多くの国々に対して、医療チームの派遣や支援物資の提供を進めている。支援を申し出た国はすでに80数か国に及ぶという。コロナ対策のリーダー、世界最大の支…

ババン時評 人生の意義など考えるな?

春彼岸の時節である。高齢者にとってはとりわけ大事な行事の墓参りも、二の足を踏まされるのが中国コロナの暴れぶりである。元凶の中国は、国内の蔓延は抑え込んだとして、これからは「救済国」の役割を果たすと言う。世界の不安、感染者の恐怖、死者の無念…

ババン時評 古すぎる?国歌「君が代」

NHKテレビの「鶴瓶の家族に乾杯」で、鶴瓶が2人の女子中学生と話していた。2人は卒業式で、「仰げば尊し」ではなく何とかいう旅立ちの歌を歌ったという。鶴瓶がしわがれ声で「仰げば尊し我が師の恩―」と歌って聞かせる。そして鶴瓶が、わが師の恩の「わが…

ババン時評 東北弁の持つ劣等感と誇り

東北出身の高齢者で若いころ東京に出てきた人には、生まれ故郷のズーズー弁に劣等感を持つ人が多い。しかし、美しい日本語の代表が仮に東京弁や京都弁で、その反対が河内弁や広島弁だとすると、東北弁の好感度は中クラスだろう。少なくとも嫌われてはいない…

ババン時評 新型コロナが呼ぶ中国不信

中国コロナで“生物兵器”を連想した。新型コロナは工夫次第で生物兵器にもなり得よう。生物兵器は、核兵器、化学兵器と並んで3大大量破壊兵器と言われるが、中でも生物兵器は最も安上がりで効果の大きい兵器であるところから、テロなどに使われる恐れが強い。…

ババン時評 高圧中国VS大甘日本

被害者が非難されるのは理不尽ではないか。わが国の中国コロナ対策が、初期対応が甘かった、小出しの対策だ、後手後手の対応だなどと非難を浴びている。迅速・適切な初期対応の前に初期情報がなかったのだ。情報隠しの中国こそ責められるべきではないか。 ま…

ババン時評 人それぞれ「死に方の覚悟」

お元気ですか?1日に2キロの散策は続けるようにしていますが、ここのところ、すぐに疲れてしまいます。椅子に腰かける時も立ち上がる時も知らず知らずのうちに「ヨイショ」という掛け声を口にしてしまいます-。これは最近、友人からもらったメールである…

ババン時評 パラリンピックと人体改造

「新型コロナウイルス」の猛威はおさまりを見せない中で、オリンピック・パラリンピックの開催時期が近づいてくる。過去においては、オリンピックとパラリンピックは別の競技大会として開催されてきたが、東京オリンピック・パラリンピックではまさに同格だ…

ババン時評 高圧的な「中国肺炎」対応

中国の「新型肺炎」対応を見ても、習近平政権は相変わらず強気で高姿勢だ。「党の判断は正しく、取った措置も有効だ」と国内外に向けて言明し、国際社会に対して詫びの一言もない。さらに、不穏な国内世論に対しては警察力を投入しインターネット監視の強化…

ババン時評 大人による“少年犯罪”?

安倍首相は、かねてから考えていた少年法の改正案について、今国会に提出することを諦めたという。改正の狙いは、少年法適用の年齢を現行の20歳未満から18歳未満に引き下げることだったが、その提出を諦めた理由は、例によって、弱い者の味方・正義の味方を…

ババン時評 「他山の石」英のEU離脱

英国よどこへ行く。ついに英国は、欧州連合(EU)から離脱した(1月31日)。第2次大戦後に世界の平和維持を願って始まった欧州統合は、これまで確実に参加国の拡大を続けてきたが、ここにいたって主軸の英国が初めて加盟国から離脱するという歴史的な転機…

ババン時評 人を殺すとはどういう意味か

理不尽でやりきれない事件である。相模原市の「津久井やまゆり園」で、知能障碍者ら45人が殺傷された事件だ。いま行われている裁判員裁判で、被害者の家族らが2月5日、横浜地裁の法廷に立って植松聖被告(30)に質問を行った。質問の真意、本当に聞きたいと…

ババン時評 なぜ「寅さん」がもてるのか

あっという間に令和2年になった。いつも正月にはいい映画、できればシリアスな洋画を観たいと思っているが、今年はめぼしい作品がなかったので「寅さん」を観た(失礼)。「男はつらいよ50 お帰り寅さん」である。寅さんは嫌いではない。好きだ、というよ…

ババン時評 誰も憲法の内容など知らぬ?

テレビ(1・18)を漫然と眺めていたら、歴史ものの番組で、昭和22年の大日本帝国憲法が発布された日の国民的な祝いの模様が紹介されていた。電飾や奉祝門や提灯行列などの祝賀模様が劇画タッチの画像でも見られた。 当時この情景を実際に見たお雇い外国人で…

ババン時評 借金を拒み続けた勝海舟

日本が借金大国であることは世界中が知っている。しかしそんなものは何の問題もないというのがMMT理論(現代金融理論)で、一言で言えば、足りなければ紙幣を刷って使えばいいという安直な経済・金融理論だ。しかし書店にはまだ類書が並んでいる。論議も…

ババン時評 日本語よどこへ行く

2000年にノーベル科学賞を受賞した白川秀樹さんが、アジアで日本人のノーベル賞受賞者が多い理由について外国記者に聞かれ、「日本では日本語で書かれた教科書を使い、日本語で学んでいるからではないか」と答えた。これは先の一文「英会話できなくてけっこ…

ババン時評 英会話できなくてけっこう

今どき外国語の1つぐらいは、とりわけ英会話の基本ぐらいは身につけなければ恥ずかしい、などとコンプレックスを持ってしまう向きも多いはずだ。しかし、肝心の母語・日本語を流ちょうに喋れる日本人がどれだけいるだろうか。 英語教育の是非を巡って論議が…

ババン時評 「客引き国家」ニッポン?

カジノという“賭博場”の開帳を巡ってこんな事件が起こることは十分に予想された。カジノを中心とするリゾート施設(IR)の事業を推進する中心人物の1人、元内閣府副大臣の秋元司衆議院議員が収賄容疑で逮捕された。数年後の開業を目指す政府のIR事業に影響が…

ババン時評 もう暮らしに困らない

令和の初夢―。日本に生まれてよかった。誰も暮らしに困らない。世界を見渡しても日本ほど穏やかでいい国はない。政治は安定しているし景気の伸びも2%前後で推移している。失業率も2%以下で完全雇用に近い。 この分で行けば、国の借金1兆円も20年ほどもすれ…