2020-01-01から1年間の記事一覧

ババン時評 中ロの恩人・ルーズベルト

また中国、ロシアが「終戦75周年」を迎えて勝手なことを言っている。中国の習平国家主席は「抗日戦争勝利75年」を記念する講演で、「共産党は抗日戦争で大黒柱的役割を果たした」として、共産党の功績と統治の正統性を強調し、歴史問題では譲歩しない姿勢を…

ババン時評 新政権でコロナ後時代へ

安倍首相の持病の悪化による突然の引退で、令和おじさんこと菅義偉自民党幹事長が後を継いで総理総裁になりそうだ。政治家たる者、総理の座を夢見たことのない者はいないだろうが、菅氏の場合はつい直近まで、総理の座が正夢になろうとは、まさに夢にも思わ…

ババン時評 日本語を忘れた?日本人

ある地方都市で100人ほどの子供や大人を教える書道塾の先生は、書を教えるだけでなく、時には子供達に言葉遣いや礼儀作法も指導する。先生は穏やかなお人柄で生徒を厳しく叱ることはないが、心中穏やかならざる事例に出くわして言葉を失うこともある。 最近…

ババン時評 安倍改憲論議を引き継げ

持病の潰瘍性大腸炎の悪化で心ならずも辞任することになった安倍首相。毀誉褒貶はあったが世界に通用する宰相であったことは間違いない。記者会見では、持論の改憲が進まなかったことについて「世論が盛り上がらなかった」と悔しさをにじませたが、その大き…

ババン時評 許せぬ“逃げ得ゴーン”

新年早々の大ニュースとなったのは元日産会長で保釈中のゴーン被告の逃亡劇だった。その後ゴーン被告の動向はあまり報じられなかったが、今月、彼による日産経費の私的流用10億円が新たに発覚して大きく報道され、彼の近況も話題になった。この間も彼は故郷…

ババン時評 お坊さんアラカルト

お盆の時期だから、お坊さんの話。お坊さんの話はけっこう“在庫”があり、すでに書いた話もあるが、変哲もない話からまじめな話まで、思いつく例を5つほど紹介する。 知人の女性が今よりもう少し若かったころ?‼ 郷里に帰る飛行機で、僧衣で60前後の坊さんと…

ババン時評 続 天皇に終戦を具申した男

これは先の「天皇に終戦を具申した男」の続きである。信じられないことだが、天皇は、沖縄攻防戦のさ中にあってもまだ日本軍による最後の一大決戦に期待して、「総攻撃はいつか」「総攻撃はまだか」と周囲に尋ね続けた。天皇は沖縄戦で日本が勝つと信じてい…

ババン時評 天皇に終戦を具申した男

戦後75年の夏、表面的には平和な夏である。しかし75年前、もし広島、長崎への原爆に続く第3の原爆投下を受けるまで、あるいはそれを受けたのちまで、狂気の軍部が一億玉砕の本土決戦をしていたら、さらに数年間、国民は地獄の底を這いまわり、この戦後75年が…

ババン時評 敗戦75年、漂うキナ臭さ

敗戦75年目の夏である。敗戦翌年の東京裁判は、「平和への罪」という新たなルールを適用しての勝者による裁きの正統性が、いまだに歴史的な疑問として残る。それにもまして東京裁判を通じて明らかにされたのは、勝者の側も敗者の側も含めて歴史的に過ちを繰…

ババン時評 禅の鋭さか浄土の許しか

古典落語の「蒟蒻問答」は、ニセ坊主の蒟蒻屋六兵衛が、旅の僧と禅問答をする話である。何を問いかけても無言で対応する六兵衛に、「禅家荒行の無言の行」だと取った旅僧が、しからばと所作で問う。まず僧が両手で輪を作って示すと、六兵衛は両腕で大きな輪…

ババン時評 李登輝総統逝去に思う

日本びいきで知られた台湾の李登輝元総統が逝去した。安倍首相は「自由と民主主義、人権そして普遍的な価値を築かれた」と哀悼のメッセージを発した。だが李登輝氏の葬儀には台湾との国交がないという理由で国や政府を代表する使者の弔問は行わないらしい。…

ババン時評 中国“盗用”技術の転用先

中国の技術盗用に対する世界の警戒が強まっている。米国は、情報流出を防ぐために中国「ファーウェイ」の締め出しを決めたが、これに続き英国が2027年までにファーウェイ機器を排除するとし、フランスも28年までにファーウェイの全製品を排除するという。米…

ババン時評 “盗用”軍事技術の中国

中国の“盗癖”は広く知られれているが、先ごろ米国で中国籍のハッカー2人が逮捕・起訴された。ハッキングの対象企業はIT関連や医薬品のほか、軍事関連など幅広い業種に及び、新型コロナウイルスのワクチンや治療薬の研究企業も標的になっていた。被害は日米…

ババン時評 コロナ後日本が向かう先

コロナの終息も見えないが、その後に日本が向かう先はさらに見えない。国も説明してくれない。今後の国の政策を示す「骨太の方針」が発表されたが、関心を持って読む国民はあまり多くないだろう。第一ボリュームがあって内容が平板だ。読んで面白くない。 と…

ババン時評 コロナと三密と芸術界

やはり出た。東京・新宿の劇場感染である。この小さな劇場での濃厚接触によるコロナ感染は、主催者側のずさんな演出による演者と観客の“三密劇”によるものらしい。菅官房長官ならずとも、「コロナ問題は東京問題」だと言いたくなるような事例だ。 大阪では吉…

ババン時評 いきなり「観光復活」?

菅官房長官が「コロナ問題は東京問題だ」と言ったことに反発したのか、小池都知事は、国の打ち出した観光支援の「Go To 政策」はアクセルとブレーキを一緒に踏むようなものだと批判した。コロナを防止するブレーキと観光事業支援のアクセルを同時に踏むよ…

ババン時評 ロシア改憲の欺瞞と独善

日本は、隣の韓国・北朝鮮をはじめ中国、ロシアと困った国に囲まれている。それらの国に共通するのは非民主的な体質と自国に都合よく歴史を歪曲する性癖だ。そのあたりを特徴的に具現化して見せたのが今回のロシアが目指す憲法改正だ。 プーチン政権による憲…

ババン時評 誹謗中傷も表現の自由か

誹謗中傷はいつの時代にもあったが、インターネット時代の誹謗中傷は「匿名」という新しい“隠れ蓑”を着て行うところが問題だ。ようやくお上も重い腰を上げた。総務省がその対策の検討に取り組み素案作りを急ぐという。いわれなき誹謗中傷がいよいよ目に余る…

ババン時評 どこまでも続く「いま」

コロナの災厄は一向に収まる気配がない。いずれは終息するだろうが、ある日ある時、ピタリと終わるわけではない。時の流れの中で連続、断続(断続という連続)を経て終息(コロナは死んだふりを)する。「連続の今」「連続の今日」が続く。 人生も「今の連続…

ババン時評 「言語」はただの「記号」

はたして「言葉」は単なる「記号」なのだろうか。言語学の祖といわれるソシュール(1857~1913)は、それまでの、言語はコミュニケーション・ツールだとする言語学から、「言語」は「記号」であり、「記号」が思考のツールだとする言語学を創始した。そして…

ババン時評 人間は「なぜ生きる」

今年は、中国コロナのトバッチリで、高僧の説話を聞ける菩提寺の施餓鬼会が中止になった。人間の生き方・死に方については、凡俗の論ずるテーマではないが、後期高齢者ともなるとやはり考えてしまう。愚考の一端は折に触れて、この「ババン時評」にも書いて…

ババン時評 虫のいい韓国のWTO提訴

韓国はまた蒸し返しで、日本による「対韓輸出規制」についてWTO(世界貿易機関)に提訴した。いったんはこの問題を棚上げして日韓の話し合いでの早期解決を続けてきたものの、日本側から韓国側の期待する色よい返事がなかったことにキレたというわけだ。 韓…

ババン時評 日韓の関係改善を急ぐな?

韓国の相も変らぬ反日意識にイラつくのはバカバカしい。と言いながらも読売新聞と韓国日報による6月発表の日韓世論調査の結果にまた首をひねってしまう。設問にある韓国の元徴用工問題は、65年の日韓請求権・経済協力協定で解決済みだというのが日本の立場だ…

ババン時評 日本人意識の「三層構造」

なんで日本は、三密を守るように国民に要請するだけで、主要先進国の中で断トツのコロナ抑制ができるのか、米欧諸国はいぶかしむ。日本人の考えることはよくわからないという米欧人の指摘は今も昔も変わらない。これもよく言われることだが、米欧人の「イエ…

ババン時評 危険な「バチ当たり思考」

コロナでピンチに陥った学習塾の女性経営者が、公的助成金を申請して100万円の助成金を受けた。感謝と喜びの一方で、1週間、10日と日が経っても本当に返済ナシの助成金なのか、返済すべき借入金ではないのかと不安になるという。まじめな経営者はこんな具合…

ババン時評 コロナ後遺症は「人嫌い」

コロナ後を想定して、当然のように「新しい生活様式」とやらが“合唱”されている。しかしその中身がよく分からない。どうやらそれは「人との距離を置く生活」らしいが、これではまるで円満な人間関係を否定し、円滑なコミュニケーションを否定するようなもの…

ババン時評 国の“財布”はたまらない

コロナ不況の痛みをもろに受けるのは社会的弱者である。景気がある程度以上に落ち込めば、失業や売り上げ減少で個人や零細事業者などは、自力で生活や経営を持ちこたえられない。コロナで生活保護の申請が急増し、中小企業の倒産や家業の廃業も増えている。 …

ババン時評 「バチ当たり」の中身

企業倒産、失業、生活苦とコロナ禍によって国民の生活が脅かされている中で、信じられない調査結果が出た。読売新聞がこの3~4月に実施した世論調査である。なんと自分の生活は「中流だ」とする回答が72%の高率だ。前回64年調査の74%とほぼ変わらないとこ…

ババン時評 たかが掛けマージャン?!

「谷深ければ山高し」とは、最悪の事態を脱出して高く上昇するさまを表現する例えだが、逆もまた真なりで、「山高ければ谷深し」となるケースもある。得意の絶頂から谷底に転落した黒田弘務東京高検検事長のケースがそれだ。水に落ちた犬を打つつもりはない…

ババン時評 誇るべき無策のコロナ対策

これまで世界は、日本のコロナ対策を甘いと批判してきた。しかし日本は日本なりのコロナ対策を取ってきた。それはアヒルの水搔きと同じで、動きは鈍いが足は必至に水を搔いでいるのだ。しかしそのあまりに緩い対策は欧米の目にはきわめて見えにくく、無策に…