2019-01-01から1年間の記事一覧

ババン時評 「従業員重視」の軽視

世界先進国の中で一番の怠け者が日本人だといわれたら大方の日本人は怒るだろう。働き過ぎや過労死が問題になり、アベノミクスの働き方改革で残業規制をかけられるほど日本人は働いているのである。ところがそのわが日本の労働生産性(時間当たりのGDP)はOE…

ババン時評 玉虫色の韓国勝訴に疑義

こんなアホらしい判定があろうか。世界貿易機関(WTO)が、日本の海産物に輸入制限をかける韓国に対して、第二審で逆転勝訴の判定を出した。理由は、どうやら日本の言い分が間違っていたというより、第一審で韓国の言い分を十分に聞かなかったから、というこ…

ババン時評 大臣辞任・何が問題か

情けないレベルの失言や事実誤認で辞任に追い込まれた桜田五輪相を、“誤輪相”と皮肉る向きもあるようだが、私は、いくら過失を責められても懲りない“桜田懲りん相”と呼びたい。ひょっとすると、辞任後のいまでも、なんでオレがこれしきのことで大臣をやめな…

ババン時評 「脳の性差」と「単純平等論」

いま「妻のトリセツ」という本が売れている(黒川伊保子著、講談社+α新書)。同じ筆者の「定年夫婦のトリセツ」も書店に並ぶ。妻のトリセツも定年夫婦のトリセツも遠の昔に卒業した後期高齢者としては、こうしたテーマに当面の興味はないのだが、若いころか…

ババン時評 マネー経済時代の守銭奴

ゴーン氏の所有する豪華ヨットの名前が「シャチョー号」とは笑わせる。彼の考え方・生き方、“ゴーン理論”の一端をうかがわせる命名だ。またフランスで、ゴーン氏が代理店経由で自分のポッポに資金を還流させた疑惑が持ち上がり、これまでゴーン氏にフォロー…

ババン時評 おめでた解釈“令和”時代

新元号「令和」の令の筆順は、最後の字画がタテ棒で示されたが「、」もある。(その文字がパソコンでうまく出ないのでややこしい説明になるが、その二文字は同じ意味で“同格”である)。菅官房長官の示した筆文字「令和」のタテ棒の終わりがわずかに左にハネ…

ババン時評 良い子 悪い子 普通の子

むかし“欽ちゃん”が言ったか、「良い子 悪い子 普通の子」という言葉が流行ったことがある。良い子を育てる道徳教育がいよいよ本格化する。すでに小学校では昨年から道徳が正式教科になっているが、今春からは中学校でも検定教科書を使うことになった。 そも…

ババン時評 安倍首相発言の“3類型”

安倍首相の「強気・負けん気」は育ちの良さからくるのもではないか。たまたま朝日新聞(3・26)が、コラム・論壇ではなく一般記事で安倍首相の言説を分析している。記事は、「首相、批判かわす3答弁」というタイトルで、今国会の安倍晋三首相の答弁姿勢に、3…

ババン時評 朝に目覚める幸せ

平成最後の春、お彼岸の季節が巡ってくる。禅宗系のある宗派の檀家向け小冊子を読んだ。凡俗で老骨の私を笑わせてくれたのは、その小冊子にあった今は亡き高僧のエピソードである。その話を披露してくれたのは、若いころ、その高僧の身の回りのお世話をしな…

ババン時評 オレオレ詐欺の“二次被害”

NHKテレビの「騙されない劇場」とかいう番組で、詐欺の手口を紹介し、「ひとつ(ストップか) 私はだまされない」と警告している。そういうオレオレ詐欺事件の報道を見ていると、アポ電(アポイント電話)詐欺の例などでよくもまあそんな大金を家に置くも…

ババン時評 忖度+やっつけ+ご都合調査

安倍政権下で忖度(そんたく)が大流行りとなったが、本来はもっとも公正であるべき調査統計まで“忖度菌”に汚染され、さらには“やっつけ仕事”の調査や、自分たちに都合よく作る“ご都合調査”まで、嘆かわしい“汚染調査”が増えてきた。 いま国会論戦の的になっ…

ババン時評 巧言令色鮮し仁

安倍首相は、育ちの良さからくるプライドで態度が高慢に見える。国会答弁でも負けん気でひと言多くなる。言い過ぎてもなかなか素直に謝らない。「巧言令色鮮(すくな)し仁」という。安倍首相がそうだとまでは言わないが、多弁・雄弁で逆ねじを食わせるよう…

ババン時評 100年前の朝鮮独立運動

日本統治下の朝鮮で独立運動が起きた1919年3月1日の「3・1独立運動」から今年で100年を迎える。その節目に、植民地支配からの解放を求め、「良心はわれらとともにある」と訴えた一枚の「独立宣言書」が長崎県の個人宅から見つかった(朝日2・26)。これは…

ババン時評 国防は自治の範囲を超える

沖縄県民は、今回の県民投票で米軍普天間飛行場移設にともなう辺野古埋め立てに「ノー」という答えを出した。投票の翌日(2月15日)、その結果を安倍首相は「真摯に受け止める」としながらも埋め立て工事を続け、改めて移設の必要性を主張した。新聞各紙も一…

ババン時評 小さな幸せ“チラシ”で買い物

本当の幸せとは何だろう。幸せ感(幸せ観)は人によって違うが、「先立つものはカネ」などとも言い、相当程度まで幸せもカネであがなえそうだ。以前、「人生はカネじゃないさと茶をすする」(朝日川柳)という一句を引用したことがある。元日産のゴーン氏を…

ババン時評 安倍首相の“自衛隊擁護論”

安倍首相は、政局の風向きが変わって下火になりそうな憲法改正機運にいら立ちをみせている。今国会では、地方自治体の6割強が自衛隊員募集活動に協力してくれないなどと、見当違いな恨み言を述べ、自衛隊員が可哀そうという同情論で9条改正の必要性を訴えて…

ババン時評 呆れた「天皇謝罪要求」

呆れた話だ。日韓の間でこじれている慰安婦問題について、韓国国会議長の文喜相(ムン・ヒサン)とかいうご仁が、天皇陛下が元慰安婦の手を握り「本当に申し訳ない」と謝罪すれば「その一言で問題は完全に解決する」と述べたという。それに抗議した日本政府…

ババン時評 どこまで続く「貧富の格差」

貧富の格差はどこまで拡大するのだろうか。報道によれば、国際NGO「オックスハム・インターナショナル」のレポートでは、2018年に世界で最も裕福な26人の資産の合計が、経済的に恵まれない世界人口の下位半分(約38億人)の資産合計とほぼ同じだという。 …

ババン時評 偉い人の言うことは聞け

いよいよ今年から、中学校で道徳の時間が始まる。たまたま、現下の諸問題に、「はっきり言わせていただきます」(前川喜平×谷口真由美著 集英社刊)という本が出た。前川氏は2年前、加計学園問題に関する「総理のご意向文書」の存在を記者会見で認め、「出会…

ババン時評 北方四島を分断させるな

国民にとって悩ましい問題のひとつに北方四島問題がある。北方四島に対する国民意識の低さを嘆く意見もある。しかし日ロ両国の主張や専門家の論争はコトを難しくするが、多くの国民は、歴史的に常識的に北方四島は日本の領土だと知っている。 先の日ロ首脳会…

ババン時評 ジョウゴのなげき

正月やら新年会やら、年の初めは酒を飲む機会が多い。当方は大の酒好きで、平成の最終ラウンド、今年の正月もまた飲み過ぎた。気になるのは持病の糖尿病である。ところがいつもの血液検査を受けたら、なんと前回より関連数値が改善していた。肝臓系も問題な…

ババン時評 AIに食われる古典絵画

AI(人工知能)の進化が止まらない。類書が書店の店頭を賑わしている。「人間ってナンだ? 」というのは、「超AI入門」を掲げるNHKテレビの教養番組だ。1月は、AIが「会話する」「感じる」「発想する」「移動する」ための仕組みや働きを紹介。 その…

ババン時評 溶けない日韓の“しこり”

安倍首相は、国会冒頭の施政方針演説で、中国やロシアともうまく行っているとしながら、韓国については、一言も触れなかった。韓国は、日本の自衛艦へのレーダー照射問題にケリをつけないまま、新たに、自衛隊機が韓国艦船に対して“脅し飛行”をしたと難癖を…

ババン時評 増殖する倫理欠陥リーダー

なんと、仏政府が日本政府側に、日産自とルノーの資本提携を求めてきたという。ルノーの筆頭株主である仏国家は、日本の政府筋を動かして「ゴーン後」も“おいしい”日産を確実に掌握したいのだろうが、レキとした民間企業の日産を巡って日本の政府筋がどうこ…

ババン時評 “じゃんけん経済”の行方

数年前の話だが、ある懇親会で、ある町の教育委員長と同じテーブルで隣り合った。賞品当て抽選会になって、何かの賞品をじゃんけんで決めることになった。途端に、愉快に“メートル”を上げていたその教育長が、「じゃんけんは民主主義じゃない」と叫んだ。訳…

ババン時評 「騙す統計」に騙されるな

いま、厚労省による「統計不正」が批判を浴びている。一般的に言って、統計や調査には「目的」があるが、往々にして正しい「目的」を装いながら、本音では、こんな調査結果を欲しい、などという「意図」をもって行われる調査や統計がある。むしろその方が多…

ババン時評 コスパ良く感動したい

「コスパ良く感動したい」という記事を読んだ。要するに、若者中心で流行っている、短い小説で効率よく手っ取り早く感動したいという話だ。実に安直でお手軽な感動で、“かた言ツイッター”に熱中する若者文化の“あだ花”と言っては失礼か。 朝日新聞(1月7日)…

ババン時評 “ワキの甘い”日本?

テレビ番組などでは、日本びいきの外国人が少なくない。それに反して国際社会での日本の評判は、経済以外の政治・外交レベルであまり芳しくない。例えばゴーン元日産会長の初公判が開かれたが、フランスはじめ海外メディアの論調はゴーン寄りだ。 ここでゴー…

ババン時評 困った隣国に囲まれる日本

いつまでも拉致被害者を返さない「人さらい国家 北朝鮮」、いつまでも日本に謝罪を要求する「謝れ!国家 韓国」、南シナ海の島々をオレの島だと囲い込む「シマ取り国家 中國」、困った隣人国家に囲まれた「お行儀国家 日本」はどうなる?。 今年も、こうした…

ババン時評 “客引き国家”ニッポン

昨年、安倍政権の念願だった通称「カジノ法」が成立した。この、カジノを含む統合型リゾート(IR)実施法は、経済成長の重要な柱として、(安倍首相に)期待されている。しかし、ほとんどの野党は、賭博依存症の増加や資金洗浄などの懸念から猛反対した。 …