2019-01-01から1年間の記事一覧

ババン時評 戦地の友情 世代を超えて

戦後74回目の夏である。「戦地の友情 世代超え 日英軍人亡き後 続く手紙の交流」の見出しで報じる記事が読売新聞(8・8)に載った。記事の主人公は、先の大戦時、ビルマ(現ミャンマー)で敗戦を迎え、イギリス軍の捕虜となった園田貞二さんと、イギリス軍側…

ババン時評 「敗レザル軍備」の構築を

イラクやシリアで、IS(イスラム国)が息を吹き返しつつあるという米国の報告書内容が報じられた。トランプ大統領が春に、オレの力でイスラムを片付けたと吹いたばかりだったが、やはりトランプという“一過性”の危ない大統領が一代でISを屈服させるのは…

ババン時評 文在寅“怒り政策”の持続性

よくもまあ、次から次へと日韓の火ダネが尽きないものだ。今度は文韓国大統領が、日本の対韓輸出制限を批判して「盗人猛々しい」と発言したとして日本側の怒りに火をつけた。大騒ぎになる少し前に、漫然とテレビを見ていたら、座談の中であるジャーナリスト…

ババン時評 れいわ新撰組の教訓

先の参院選では、「れいわ新撰組」から出馬した身体の不自由なお二人、舩後・木村両議員が誕生した。だが「おめでとう」だけでは済まない違和感がある。お二人の国会通勤?や議員活動中における介助費用を、当面の間、参議院が負担するとの決定には批判の声…

ババン時評 日韓請求権協定は無効?

韓国の話はうんざりだと思いながら、また韓国のことを書いてしまう。白眞勲氏(韓国の血を引く日本の元内閣府副大臣)がネットで言っている。「徴用工については日韓基本条約(1965年)の一環で解決済みです。基本条約を結んだ際、韓国は日本に対して、韓国…

ババン時評 日本は韓国を知らな過ぎ?

韓国メディアは、日本が韓国の予想外に強い反応に驚いているとか反省の声も出ていると報じている。例えば『日本国内では今回の輸出規制について、「韓国に対する理解度が足りない人々を中心に推進されたため、韓国内でどのような波紋が広がるか予想できなか…

ババン時評 厄介者?「日本的雇用慣行」

いきなり「日本的雇用慣行」を取り上げて、問題ありと指摘したのは今年の「経済財政白書だ。どんな優れた制度にも、長所だけではなく短所がある。もちろん、戦後の日本企業に深く根付いてきた「日本的雇用慣行」にも、良い面もあれば悪い面もあった。 だから…

ババン時評 珍妙な韓国式身勝手論理

先に、「日韓関係の改善は可能か」と題して、関係改善の突破口を探る一文を書いた。その一文について、仲間内の例会では、「認識が甘い」という批判と、「大人の態度だ」とする意見が出た。今回の韓国による世界貿易機関(WTO)への“訴願”を見ると、やは…

ババン時評 世は軽く、せっかちになった

今の世の中、フエィクニュースやら、無責任発言やら、刹那的な言動やらが目立ち、人間はますます軽く、せっかちになってきた。この一文も近視眼的雑感である。まず参院選の、テレビや街頭の選挙演説を聞いていると、後期高齢者のおじさんとしては、なにやら…

ババン時評 めでたくない?ピンピンコロリ

人生の締めくくりをどう迎えるかという「終活」本が書店に並ぶ。しかし、ノウハウ通りに準備して人生をおさらばするのは容易ではなかろう。第一、どのように死の瞬間を迎えるか、それが分からない。長いこと病院で、あるいは自宅で寝ついていたというなら、…

ババン時評 鼻のきかない奴はだめだ

今次の参院選では、共産党、社民党を除く与野党が程度の差こそあれ、日米安保の重要性を認めた。「力によって支えられない理想は幻影にすぎない」と56年前に指摘して日米安保の重要性を論じたのは、国際政治学者の故高坂正尭(1936~96)だ。そこから佐藤栄…

ババン時評 日韓関係の改善は可能か

いま韓国は、日本による半導体関連材料の対韓輸出規制に驚き、あわてて米国に仲裁を頼み込んでいる。これまで慰安婦問題、元徴用工問題、自衛隊機へのレーダー照射事件などで、一方的な言い分を言い募るばかりで一向に日本の発言に耳を貸さなかった韓国が―で…

ババン時評 参院選はどうでもいい

参院選はどうでもいい。なるようになる。政局の大勢に影響はない。問題は参院選の後だ。政権批判と高言・放言の選挙演説は、選挙が済めば言った本人も忘れてしまう。当選後の所属政党内で、選挙演説で振りかざした自論を主張する議員はいない。党の方針に諾…

ババン時評 飽食の国、暢気な国

大先輩のHさんによると、戦後の食糧難の時代は、子供たちが草、花、木、動物などに興味を持ったのは「食」のためで、食えるか食えないかが問題だったという。親も野草を摘んで日常の食卓に供していたし、子どもも、ぐみ、桑の実、また垣根のマキの実などお…

ババン時評 働き過ぎは罪悪か

現役時代の先輩Yさんから最近いただいた手紙に、こんな話があった。『遠い昔のことですが、私が入社時、当時(日刊工業新聞社の)社長であった増田顕邦氏から訓示を受けました。「この会社は創業間もない。したがって給料は安い。しかし仕事は山ほどあるか…

ババン時評 トランプ氏のイラン攻撃中止

素直に賞賛していいのだろか。トランプ大統領が、米軍の無人偵察機を撃墜したイランに対する報復攻撃を、「10分前に中止」させたとアピールした。攻撃したらイラン側に何人の死傷者が出るかと関係将軍に聞いたら、約150人だとの答えに、人的被害ゼロの無人…

ババン時評 自衛隊はいつ実戦を迎えるか

遠からず自衛隊が実戦を迎える日がくる? 人気漫画家かわぐちかいじ原作の映画「空母いぶき」を見た。話のスジは20XX年、わが国の海上警備隊員を拘束して離島に不法上陸した“敵国連邦”部隊に対して、わが国自衛隊が出動する。すさまじい空と海の戦闘が展開さ…

ババン時評 国民の前に議員が憲法を学べ

安倍首相の熱い思いを受けていよいよ自民党も憲法改正に向けて動き出そうとしているようだ。この、雲行き次第では票を失いかねない危ない憲法問題を、自民党はあえて夏の参院選の争点にする構えだ。自民党は、議員の理解を深めるため、憲法改正の重要項目に…

ババン時評 歳をとっても女は女?

60代の女性が、「夫と性生活がなく切ない」と訴える。読売新聞(6・19)「人生案内」欄の人生相談だ。娘も嫁ぎ孫もいて、夫とは円満。何の不満もない生活だが、「若い日の性生活を思い出して、とても寂しくなることがあります」と言う。 回答者は、「ハート…

ババン時評 変わるべきは韓国だ

やはり韓国はやっかいな隣人だ。読売新聞(6・12)によると、同紙と韓国日報の共同世論調査では、日韓両国の8割超の国民が、日韓関係は「悪い」と答えた。対韓感情の悪化の背景には、同紙社説(6・12)が指摘するように、韓国による「歴史蒸し返し」への苛…

ババン時評 消費増税はダメ?そのワケ!

安倍首相は、息の長い景気回復を“自讃”してきたが、大方の国民は一向に景気回復の実感をもてず財布のヒモを締めている。事実、頼みの個人消費が低迷したままで、参院選を目前に景気の失速が危ぶまれている。そんな状況下で秋の消費増税を巡る論議がいよいよ…

ババン時評 人生100年時代の貯えは?

これには驚いた。朝日新聞(5・23)一面トップの見出しである。「人生100年の貯えは?」十分かという問いかけは、まるで週刊誌の見出しか、銀行・証券会社の宣伝文句ではないか。記事は、人生100年時代の資金備蓄について、「年代別心構え」を「国が指針案」…

ババン時評 問題議員の“子づくり論議”

つまらない失言で大臣の職を失った桜田義孝前五輪相が、またまたお騒がせの失言で脚光を?浴びている。私は、いくら失言を責められても懲りない桜田前五輪相を“桜田こりん相”と呼んで先にエッセイを書いた。今回の発言、「子どもは最低3人ぐらいは生むように…

ババン時評 勝てないまでも負けない軍備

安倍首相とトランプ米大統領が5月28日、横須賀基地で護衛艦「かが」に搭乗して、自衛隊員500人に訓示・激励を与えた。ご両人ともご機嫌だったようだ。かがは空母への改修が予定されている。それが「攻撃型空母」に当たるとすれば、自衛隊の専守防衛原則を破…

ババン時評 AIで不老不死の時代に

令和時代は、AI(人工知能)が加速度的に進化する。医療をはじめ科学技術の進歩によって人間の平均寿命は大幅に伸びる。遺伝子の組み換えなどによって寿命はさらに伸びるだろう。科学技術は、不老長寿の実現に向かって進歩するが、はたしてその世界は幸せ…

ババン時評 カネが欲しいか要らないか

「貧乏するにも程がある」。これは、10年以上も前に出版された本の題名である(長山靖生著、光文社刊)。「金が欲しいか要らないか」というテーマで駄文を書き始めたところで、2008年2月に自分が書いたこの本の“書感”が出てきた。書感の所々は、本の内容か自…

ババン時評 国はドンドンお金を刷って使え

赤字財政が頭痛のタネの日本にとって耳寄りな?理屈、国はドンドンお金を刷って使えというとんでもない経済理論が話題になっている。MMT(モダーン マネタリー セオリー=現代金融理論)だ。安倍首相も、この珍説にまんざらでもない反応を示したと伝えら…

ババン時評 国民に分かる憲法9条に

大ざっぱに言って、国民の7~8割は憲法改正問題に関心をもっているとみられるが、国民の多くが、9条をはじめ焦点となっている改憲ポイントについて自分なりの理解と意見をもっているかとなると、はなはだ心もとないのではないか。安倍首相は意気込むが、来年…

ババン時評 戦争を知らない大人たち

、 令和元年の5月1日、日本中がお祝いムードで賑わった。国民には、新しい時代への期待が大きい。しかし後期高齢者の1人としては、お祝いムードに浸りきれないところがある。私の敬愛する二人の先輩は、昭和の初めに生を受け、戦時下に少年期を過ごし、昭和…

ババン時評 外人労働力の裏表

いよいよこの4月から外国人労働力の受け入れが始まった。令和時代も続く日本経済の課題は、人口減と労働力不足、そして財政赤字だが、とりわけ少子高齢化による人口減と労働力不足が深刻だ。そのアナを埋めようというのが外国人労働力の受け入れだ。しかし、…